コロナ禍の中、多くの企業が厳しい経営環境に直面しています。
特に外食産業は、感染拡大の影響を直接受け、多くの課題に直面しています。
しかし、すかいらーくグループはこの困難な状況の中でも一定の業績を維持し、さらには向上の兆しを見せています。その背景と今後の展望を探ります。
すかいらーくグループの運営するブランド
ガスト(カフェレストラン)
バーミヤン(中華レストラン)
しゃぶ葉(しゃぶしゃぶブッフェ)
ジョナサン(ファミリーレストラン)
夢庵(和食ファミリーレストラン)
ステーキガスト(ステーキ&サラダバー)
から好し(から揚げ専門店)
むさしの森珈琲(カフェ&ダイニング)
藍屋(居酒屋)
魚屋路(回転寿司)
chawan(和ごはんとカフェ)
La Ohana(ハワイアンダイニング&カフェ)
グラッチェガーデンズ(イタリアンレストラン)
とんから亭(とんかつ・からあげ)
桃菜(飲茶専門店)
ゆめあん食堂(うどん・天ぷら・定食)
八郎そば(生そば・丼)
三〇三(いろどり和菜)
コロナ禍の影響とその対応
新型コロナウイルス感染症の影響により、消費者の選択的消費が定着してきました。
しかし、すかいらーくグループは2019年比で92.1%という既存店売上高を記録。
昨年の値上げの効果により、客単価は上昇し、大幅な客数の減少は回避されました。
これは、値上げが消費者に受け入れられた証と言えます。
回復基調の兆し
3月中旬の春休み以降、回復の兆しを見せ始めました。
特にヤングファミリー層や、物価高騰の影響を受けていた地方ロードサイド店舗、ファミリーダイニング業態の回復が著しいです。
これは、消費者の外食に対するニーズが高まってきたことを示唆しています。
メニュー改定の成功
4月にはメニューの大幅な改定を実施。
小さいおかずやハーフサイズ商品、ミニデザートの導入により、消費者の多様なニーズに応えることができました。
また、アルコール商品の訴求を強化し、併売率の向上を図っています。
DXの活用
効率的な接客のための先進技術導入
すかいらーくグループは、店舗でのDX投資をこれまで積極的に実施してきました。
そして、その取り組みが実を結び始めています!例えば、2022年末までに3,000台ものフロアサービスロボットを導入したことはご存知でしょうか。
さらに、全店で最新のPOSレジシステムを導入し、一部店舗ではセルフレジも稼働しています。
これらの技術を、2023年度もさらに活用することで、接客作業の効率化を目指しています。
調理プロセスの最適化
接客だけでなく、調理作業においても効率化を追求しています。
メニューの選択肢を絞り込んだり、付け合わせの食材を統一したりと、シンプルで質の高い料理提供を実現しています。
さらに、商品レシピの共通化を進めることで、スタッフの習熟度向上や新人トレーニング時間の短縮が可能となり、生産性の向上に大きく貢献しています。
すかいらーくグループのこれからの動向に注目です。
すかいらーくの株主優待
毎年6月末日および12月末日時点の株主名簿に記載された100株以上の保有に応じて株主優待で株主様ご優待カードが提供されます。
保有株式数 | 贈呈金額 | ||
---|---|---|---|
年間合計 | 6月末日基準日 (9月発送) | 12月末日基準日 (3月発送) | |
100株~299株 | 4,000円 | 2,000円カード×1枚 (2,000円) | 2,000円カード×1枚 (2,000円) |
300株~499株 | 10,000円 | 5,000円カード×1枚 (5,000円) | 5,000円カード×1枚 (5,000円) |
500株~999株 | 16,000円 | 3,000円カード×1枚 5,000円カード×1枚 (8,000円) | 3,000円カード×1枚 5,000円カード×1枚 (8,000円) |
1,000株~ | 34,000円 | 2,000円カード×1枚 5,000円カード×3枚 (17,000円) | 2,000円カード×1枚 5,000円カード×3枚 (17,000円) |
なお、すかいらーくの株主優待は、改悪されており、今後も当然ながら優待内容が変わる可能性もあるので、注意が必要です。
すかいらーくのファイナンス情報
2023/8/25までの株価とPBR / PERの状態
コロナで株価は大きく下がりましたが、最近は業績と今後の期待で株価は上がってきています。
PBR 2.83 となってます。
今後の展望
すかいらーくグループがこれまでの経営戦略で成功を収めたことは明らかです。
しかし、今後の外食産業の成長を続けるためには、さらなる戦略の見直しや、新しい市場への進出、消費者ニーズの捉え直し等の取り組みが求められます。
株主優待は、とても魅力的ですが、優待目的ですと、優待廃止などの場合、大きく株価が下がるリスクがあります。従って今後の成長性も考慮し、適正価格の妥当性も考えた上で、投資を考えたいところですね。