PR

投資初心者向け:利益剰余金の意味と投資判断への活用

記事内に広告が含まれています。
PR

こんにちは。今回は投資初心者の方にも分かりやすいように、貸借対照表の純資産に含まれる「利益剰余金」について詳しく解説します。

利益剰余金は企業が過去から現在まで稼いできた利益の蓄積であり、成長のための投資や配当の原資にもなる重要な項目です。極端に多い、少ない、あるいはマイナスのときに企業にどのような状況が考えられるのか、自己資本比率やROEとの関連、負債とのバランスも含めてお話しします。さらに、投資判断の一つとして利益剰余金を確認するときに便利なツールの使い方もご紹介します。

PR

利益剰余金とは何か

まず利益剰余金とは、企業が本業であげた利益のうち、税金や配当などで社外に流出しなかった分が社内に留保された金額のことです。貸借対照表の純資産の部、株主資本の中にある「利益剰余金」という項目で確認できます。企業にとっては内部留保として、将来に備えた投資や緊急時のキャッシュソースとして使える大切な蓄えです。ただし、企業が利益剰余金を増やしているからといって、手元の現金が潤沢とは限りません。内部留保は実際のところ、設備投資や研究開発などに使われ、建物や知的財産といった形で資産に変わっている可能性もあるからです。

PR

利益剰余金がプラスの場合

利益剰余金がプラスで、しかも毎期着実に増えている場合は、企業が継続的に黒字を出し、その一部を社内に蓄えていることを意味します。まずは企業体質が健全であることの証です。さらに、利益剰余金は設備投資や新事業への挑戦などを自社資金で行うための原資になります。自己資金がしっかりある会社は、外部から大きな借入をしなくても済むため、金利の負担や返済リスクが小さい傾向にあります。加えて自己資本が増えるので財務的な安定感も高まり、金融機関や取引先からの信用も得やすくなります。

PR

利益剰余金が極端に多い場合の注意点

利益剰余金が豊富にあるのは企業体力がある証拠ですが、内部留保が必要以上に積み上がっていると、実は成長に投資をしていない可能性や株主への還元を控えすぎている懸念も出てきます。せっかく稼いだお金を外部に回さず、もっぱら社内にため込む一方で、設備投資や事業拡大を行わないままだと企業の将来成長にも影響が出るからです。また、内部留保を増やしすぎている場合、自己資本が大きくなりすぎてROE(自己資本利益率)が低下するケースもあります。つまり企業が稼ぐ力に対して資本が大きすぎて、資本効率が下がっている状態です。株主目線では、もう少し配当や自社株買いで還元してほしいと考える場合もあるため、利益剰余金が多ければ無条件で安心というわけではありません。

PR

利益剰余金が少ない、あるいはマイナスの場合

利益剰余金がほとんど残っていない、あるいはマイナスになっている場合は、たとえば過去の累積赤字をまだ取り戻せていないことが考えられます。最近は黒字転換していても、長年の赤字による欠損金が大きく、繰越損失として利益剰余金を圧迫しているケースもあります。あるいは直近で大きな損失が出てマイナスへ転落することもあり、こういった企業では財務的リスクが高くなります。特に利益剰余金がマイナスということは、純資産に穴が開いている状態に近いので、債務超過の危険や倒産リスクを疑わないといけません。債務超過まで至らなくても、このまま赤字が続いたり、配当を出しすぎたりすると、いずれ資本不足に陥る可能性があります。

PR

自己資本比率やROE、負債との関係

利益剰余金と密接に絡んでくるのが自己資本比率、ROE、それから企業が抱える負債とのバランスです。自己資本比率は、総資産に占める自己資本(株主資本)の割合を示します。利益剰余金が多い企業は自己資本が増えるので、その分自己資本比率が上がり、安全性が高まります。一方、あまりに利益剰余金が多いにもかかわらず、企業が大きなリターンを生み出していないと、ROEが低下している可能性が考えられます。内部留保が潤沢な割に大きな投資も実施していない場合は、資本効率が悪いとみなされるかもしれません。負債との関係でいえば、利益剰余金が少ない企業は銀行などからの借入に頼らざるを得ない局面が増えます。金利負担が重くなったり、業績悪化時の返済リスクが高まったりするため、慎重な見極めが必要です。

PR

利益剰余金を簡単に確認できるツール

実際に投資先を検討する際には、利益剰余金がどれくらいあるか、過去と比べてどう推移してきたかを一目で見たいものです。そこで活用したいのが「バフェットコード」のような財務データをまとめたウェブサイトです。企業の証券コードや名称を入力すると、貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書などを一覧でき、利益剰余金の残高や増減のグラフもすぐに確認できます。自分で決算資料をダウンロードしてチェックするのが一番正確ですが、手間をかけずにまずざっと把握したいときに非常に便利です。ほかにも、IRバンクやヤフーファイナンスなどのサイトでも簡易的に利益剰余金の項目を閲覧できます。最終的には、企業IRサイトから有価証券報告書を入手し、貸借対照表の純資産の部にある「利益剰余金」「繰越利益剰余金」を直接確認すると確実です。

PR

投資判断としての活用まとめ

最後に投資判断としてどう活かすかをまとめます。まず利益剰余金が大きい企業は倒産リスクが低く、財務の安定感があるといえます。ただし内部留保が多いだけでなく、しっかり設備投資や事業拡大に回されているか、株主への還元もきちんと行われているかを併せてチェックしたいところです。逆に利益剰余金があまりに少ない、またはマイナスの場合は過去の赤字や現状の損失が大きい可能性を疑います。そこに至った経緯や今後の改善方針がどれくらい現実的なのかを確認しましょう。さらに自己資本比率やROE、負債の状況などとも合わせて、企業のビジネスモデルが継続的に収益を生み出し、健全な形で資金を活用できているかどうかを総合的に判断することが重要です。利益剰余金そのものはあくまでも一つの観点にすぎませんが、企業の過去の歩みや財務的な体力を知るうえで非常に参考になります。ぜひ今回のポイントを活かして、分析の幅を広げてみてください。ご視聴ありがとうございました。

Ads Blocker Image Powered by Code Help Pro

広告ブロックを確認

広告ブロッカーを使用していることを検出しました。広告ブロッカーを無効にしてください。本サイトは広告の収益で運営しております。ご了承ください。

タイトルとURLをコピーしました