投資でPBR、PER、ROEを活用する1つの方法 ファンダメンタルズ分析
最新更新日 2022年6月9日
比較的株価の高い2021/10頃に購入した株が、2022年に入りアメリカの金利引き上げとウクライナの戦争で大きく値を下げ、一体どこに問題があったのか、考えてみましたので共有です。
当時は株価が右肩に上がっていたので、余裕資金が多く手を出していなかったグロース株にちょうど手を出したところで、PBRやPERの概念で考えるとかなり高くて、何を基準として購入すべきかわからなかったので、それぞれの株で相対的に割安(価格推移で右下に下がってきている)ものを参考に買いました。
短期トレードであれば、日々の値動きで利益を稼ぐので、その日のうちに決済するため、あまり大きな損失になることはありませんが、中長期投資においては、下落幅が大きく大きく下がってしまうと、大きな痛手となります。実際、かなり火傷してしまいました。
何が問題だったのか? 中長期投資においては、やはりグロース株であっても割安で購入すべきと思うわけです。株価が下落しても売り上げや利益が継続的に上がっている(今後も上がる)株であれば、中長期的には戻ると思いますが、そもそも割高で買っていると、戻るのにとても時間がかかります。
割安で購入時に適切なPBRやPERはどのくらいなのか?が気になります。
まずは用語のおさらい
PBR=株価/1株あたり純資産(BPS)
1倍であれば企業が解散した時に理論的には株価と同じ金額が株主に還元されることになり、この値が小さければ小さいほど、割安と判断されます。
PER=株価/1株あたり当期純利益(PER)
1倍であれば1年で株価分の利益を獲得できることになります。
ROE=一株当たり利益(EPS) ÷ 一株当たり純資産(BPS) × 100
投資家が投下した資本に対し、企業がどれだけの利益を上げているかを表す重要な財務指標。ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言える
そして、これらの指標は数学的には以下の相関性にあります。
PBR=ROE×PER
理想はPBRが小さくてROEが大きくてPERが小さい株が割安、ということになります。
動画の解説
なお、もう1つ用語として押さえておきたいのは、
自己資本比率
返済不要の自己資本の全体における割合を示すもの
PBR,ROE,PERでは表現されないのですが、要は自己資本比率が小さいということは借金が多いということなので、別の観点で重要な指標です
今年に入り、グロース株の投資スタイルにおいても、確実な成長・利益の増加が期待される銘柄であることはもちろんのこと、PBRが小さく(高くても2倍までと決めました)、PERも小さい(高くても15倍が理想)、自己資本比率が安定している銘柄に絞り、投資し続けました。
1月に購入した銘柄でウクライナ戦争と遭遇しても、そのような株の株価は大きく下落しませんでした。
なお、日経平均PBRは2009年のリーマン暴落、2020年のコロナ暴落でも0.8を下回ることはありませんでした。
つまり、PBR 0.8で購入ができたらお買い得と言えるのだと思います。
見つけるのは大変ですが、上場銘柄は数千社あるので、比較的多く存在しています。
当然 暴落局面では購入しやすく、暴騰局面では購入しづらいですが、暴騰局面でも個人的にはしっかりと今後はルールを守って割安で購入することを心がけたいと思いました。
1つの購入指標として参考になれば幸いです。