先日、オリックスが株主優待制度の廃止を発表して以来、株主優待がクローズアップされています。これを受けて、他社も追随して株主優待制度を廃止するのではないかという声が多く聞かれるようになりました。株主優待は株価を支え、株主数の増加につながる可能性がある一方で、株主数が増えすぎると、その分コストがかさむことになりかねません。
【コロナ禍でも「個人株主」が増えた会社トップ100】 3位はJT、2位は日本航空、それでは1位は?#東洋経済オンラインhttps://t.co/Zo5tIArXRd
— 東洋経済オンライン (@Toyokeizai) February 17, 2022
東洋経済の調査によると、コロナ禍でも「個人株主」について、オリックス、JAL、JT、ANAの順で株主数が急増し、優待制度の負担が大きくなっています。
その結果、継続の意向を表明していたオリックスが、突然の廃止を発表しました。
オリックス、株主優待を廃止へ 個人株主80万人に影響https://t.co/cyCra1JVst
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) May 11, 2022
そこで、株主優待は株式取引の1つの醍醐味でもありますが、今回は株主優待の廃止リスクにどのように向き合うべきか、考えてみたいと思います。
株主数や流動株式は基準を上回っているか?
日本の株式市場では、上場維持基準のルールがあります。
上場維持基準における株主数
株主数 | |
プライム市場 | 800人以上 |
スタンダード市場 | 400人以上 |
グロース市場 | 150人以上 |
上場維持基準における流通株式
プライム市場 | スタンダード市場 | グロース市場 | |
流通株式数 | 2万単位以上 | 2,000単位以上 | 1,000単位以上 |
流通株式時価総額 | 100億円以上 | 10億円以上 | 5億円以上 |
流通株式比率 | 35%以上 | 25%以上 | 25%以上 |
従って、上場基準を大きく上回っている場合には、廃止のリスクが高まります。逆に基準を下回っている場合は、優待維持に期待が持てることになります。
企業の本業に関わるギフトなのか?
かなり多くの企業とは本業と関係のないギフトを提供しています。代表例がQUOカード。ほぼ現金と同じで、他社で使えてしまうことから、本業に貢献できるギフトではないのです。
逆に、本業に関わるギフトの場合、株主に試してもらい、より多く通ってもらったり、口コミでさらに多くのお客様を呼んでもらえるのであれば、プロモーションという側面でメリットがあります。
廃止されても成長や配当が期待できる企業なのか?
桐谷さん など、株主優待のニュースを受けて、優待を目的に購入される方も多いと思います。桐谷さん理論では、配当金と優待で4%を超える株を購入されているようなのですが、廃止のリスクを視野に入れて、廃止しても企業成長や配当から十分割安と思う企業に投資した方が良いかもしれません。
(参考)主な株主優待廃止企業
1878 大東建託
3461 パルマ
9631 東急レクリエーション(上場廃止、東急不動産に株式交換)
2375 ギグワークス
3053 ペッパーフードサービス
8909 シノケングループ
9414 日本BS放送
7878 光・彩
2180 サニーサイドアップグループ
8591 オリックス
1333 マルハニチロ
4837 シダックス
2914 JT
2670 エービーシーマート
2729 JALUX(上場廃止)
2484 出前館
8897 タカラレーベン
2712 スターバックスコーヒージャパン(2014年に上場廃止)
(参考)本記事はAI 人工知能のCatchyで記事をリライトしています