24時間、週7日稼働する外国為替(FX)市場は、その動きを見極める上で、時間帯が大きな役割を果たします。
市場のボラティリティ(価格の変動)は時間帯により変わるため、トレーダーはこれをうまく利用し、取引戦略を立てることが求められます。
ロンドン市場
ロンドン市場の開市時間は、その代表的な例です。
ロンドン市場は世界の外国為替取引の約30%以上を占め、その開市時間は高いボラティリティをもたらします。
日本時間で午後3時頃、取引量が急増し、相場の動きが活発になります。
これは、ヨーロッパ各国の銀行や投資家が一斉に市場に参加するからです。
ロンドン市場とニューヨーク市場
さらにボラティリティが高まるのが、ニューヨークとロンドン市場が重なる時間帯です。
日本時間で夜9時から午後12時まで、世界の2大金融市場が交差し、取引量が最も多くなります。
この時間帯には、大きなプライスアクションと急速な値動きが見られ、短期間での大きな利益を狙うトレーダーにとっては、魅力的な時間帯といえます。
しかし、ボラティリティが高いということは、利益のチャンスがある一方で、リスクも増大するということを意味します。
市場の急激な変動は、想定外の損失を引き起こす可能性もあるからです。
加えて、各国の主要な経済指標が発表される時間も注目すべきです。
米国の雇用統計や日本の中央銀行政策発表の時間など、これらの発表は通常、その国の通貨のボラティリティを一時的に増加させます。
まとめ
これらの要因を考慮に入れ、自身のリスク許容度と相場観を照らし合わせてトレード時間を選択することが重要です。
FX市場は24時間動いていますが、その全ての時間帯が全てのトレーダーにとって最適なわけではありません。
賢明なトレーダーは、自分のトレーディングスタイルとリスク許容度に最も適した時間帯を見極め、市場の波に乗ることを心掛けます。
早朝トレードは一般的にボラビリティは小さいのですが、その雰囲気のまま、夜の取引をするとボラビリティが大きくなりリスク許容度を無意識に気づかないまま、誤った判断でトレードしている可能性があるので、注意が必要です!