ミステリーショッパー/ミステリーショッピングという言葉をご存知でしょうか?
主に接客サービス向上のために行われる、消費者側の視点に立ったマーケティングリサーチの手法のひとつ。日本では覆面調査とも呼ばれています。
コロナ禍においては、厳しい業界の1つですが、ようやく雨から曇り、晴れに近づいてきているような気がしています。
飲食業界そのものは、関心の目が行きがちですので、あまり関心が行き届かない業界を今回は分析してみましょう。
覆面調査とは?
サービスの品質の維持、および向上を行うには、定期的な測定や調査が必要であり、このとき利害関係者を除いた、第三者による調査が有用な場合がある。サービス提供者は、通常の調査では知ることのできない情報を入手するため、調査員がその身分を隠し、一般人に扮してサービスを受けた結果を、依頼者にフィードバックする。
これをサービスの提供側から見れば、どの消費者が調査官であるのか、あるいは調査が行われていること自体が謎(ミステリー)であり、サービスの品質をより消費者に近い立場で知ることができると考えられる。もっとも、定期的に調査を実施しているチェーン店などでは、公式・非公式のルートで実施内容の一部(購入商品や時間帯、来店人数など諸条件の設定がされていることが多い)を従業員が知っていることもあり、調査員を推察できてしまうケースもみられる。
by wikipedia…
覆面調査は、個人店舗で実施することは限られますが、大企業が運営するチェーン展開する店舗においては、品質の確認や評価するために、利用することが多いかと思います。
実際のマーケットがどの程度なのか?、詳しい指標がないのが実態なので、調べてみる必要があります。
世の中の飲食店の数
-> 飲食店の数は減少傾向です。しかしながら144万店舗も存在するので、覆面調査について、それなりの需要があるように見えます。
上場企業の店舗数の推移についてみてみましょう。
東京商工リサーチ…によれば、上場主要「レストラン」において9115店舗あった店舗がコロナの影響で8437店舗、およそ670店舗 7%減少したとのことです。
一方、上場企業の売り上げ状況を見てみましょう。
主要25ブランド(社)の既存店売上高(前年同月比)情報…によりますと、緊急事態などもありましたが、直近の月次売り上げは昨年度よりは持ち返しているように思えます。
店舗数が減ってはいるものの、売上は持ち返している様子、覆面活動も徐々に復活の兆しが見え隠れします。
次に、実際に覆面の事業活動を行なっている企業の情報を見ていきましょう。
株式会社MS&Consulting エムエス・アンド・コンサルティング…
10/8に直近の業績が発表されています
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財務状況
2四半期ぶりに黒字化となっています。
興味深いのは、コロナになって大きく売り上げを落とす時期はあったものの、覆面調査のコスト構造は、固定費が少なく変動費が大きい(調査毎に一般の調査頂いた方に支払うため調査がなければコストはかからない。しかも店舗も不要。)ため、
コロナ禍で赤字の時期でも大きい赤字となっていなかった点が、リカバリに寄与されているように推察されます。
したがってコロナで売り上げがほぼ消失してしまってますが、飲食業界がアフターコロナに戻れば必然的に戻ることがわかります。しかもコロナの痛手も少ないので、すぐにリカバリできることがわかります。
懸念は市場の広がりです。ビフォーコロナ以上の売上が期待できるのか?
私の解釈では、個人事業主は減少、チェーンの企業が増えてくるという仮説から、今後も覆面調査の市場は伸びるのではないか、と感じているところです。みなさんはどのように分析されますか?
ご意見・コメントよろしくお願いします。