トヨタ自動車は2024年5月8日に2024年3月期の連結決算を発表しました。
営業利益は5兆3529億円となり、日本企業として初めて5兆円を超える喜ばしいニュースが飛び込んできました。
ただし、アメリカの株式市場を見ると、Appleの営業利益は約1143億ドルで、日本円に換算すると15兆円を超えており、3倍もの差があります。
アメリカの株式市場における営業利益ランキング
アメリカの株式市場における営業利益ランキングを確認すると、Apple、Microsoft、Google(Alphabet)が続き、デジタルサービスがトップを占めています。
これらのサービスを多く利用しているかもしれませんが、結局日本でサービスを利用すると、利益がアメリカに流れる構造となっています。
日本のサービスを可能な限り利用したいと思っていても、そのようなサービスが見つからないという問題があります。
アメリカの企業が株式市場でトップに立つ一方で、日本のサービスを利用したいと考える人々にとっては課題があるかもしれません。
しかし、世界がグローバル化する中で、日本の企業も次第に国際市場で活躍する機会が増えています。日本のサービスがグローバルに展開し、世界中の人々に利用される日が来るかもしれません。新しいイノベーションやクリエイティビティを持つ日本企業が、世界中の人々に影響を与える未来に期待したいところです。
日本株の市場動向
さて、話を戻します。トヨタ自動車の5兆円を超える営業利益は日本の株式市場にとっては良いニュースですが、日経平均株価は632.72円下落し、-1.63%となりました。
1月から3月まで右肩上がりだった日本の株価ですが、4月以降は下落傾向が続き、上下の変動が大きくなっています。
為替もドル円が150円台前半から160円を超えるまで広い値動きが続いており、上下変動の激しく不透明な相場が続いてます。
日本の為替介入やアメリカの経済指標や雇用指標がポジティブやネガティブが相まって、非常に読みづらい市場環境となってきました。
最近、決算発表が相次いでますが、ポジティブな結果となった企業も多いですが、ネガティブな結果の企業も少なくないのです。リセッションの懸念もあります。
日経平均株価の動向は市場の様々な要因に影響を受けており、株式投資家にとっては注目すべきポイントとなっています。最近の下落傾向は、世界的な景気減速や地政学的リスクの増大などが背景にあります。
このような局面で投資家はどのように資産を守りながら株式投資と向き合えば良いのでしょうか?
高値掴みと狼狽売りを避けるアイデア
まず、高値掴みと狼狽売りを避けるアイデアについて考えてみます。
株式投資において高値掴みと狼狽売りを避ける方法は、投資家としての心構えと戦略が重要になります。高値掴みを避けるためには、まず市場の状況をしっかりと分析し、株価が適正価格に比べて過大評価されていないかを検討する必要があります。
具体的には、企業の基本的な財務状況、業績、市場の需給バランスなどを考慮することが重要です。
また、テクニカル分析を用いて、過去の株価の動きから将来の株価を予測することも一つの方法です。
自身の投資判断を冷静に行うために、感情に流されず、長期的な視点を持つことが大切です。
人気の高い銘柄の株価が高い状態でより高い価格を目指して購入する場合、下落相場では大きく価格を下げる危険性があるので、慎重なトレードが必要です。
狼狽売りをしないためには、市場の変動に対する耐性をつけることが必要です。これには、リスク管理の徹底が欠かせません。自分が許容できる損失の範囲を事前に決めておき、その範囲内であれば市場の変動に動じずにいることが重要です。
また、分散投資を行うことで、一つの投資先が悪化したとしても全体のポートフォリオへの影響を抑えることができます。心理的な安定を保つためには、日々の市場のニュースに一喜一憂せず、長期的な目標に集中することも大切です。
下落相場でも勝てる投資先を探す場合、防御的なセクターへの投資や、価値株への投資が考えられます。防御的セクターとは、景気の変動の影響を受けにくい業界、例えば公益事業や医薬品業界などを指します。これらの業界の企業は、経済が悪化しても安定した収益を上げ続けることが多いです。また、価値株とは、その企業の実質的な価値に比べて株価が低いと評価される株のことで、下落相場においてもその価値が再評価される可能性があります。いずれにせよ、市場の動向とは独立して個別の企業の価値を見極める力が、下落相場で成功する鍵となります。
下落相場で押し目買いの際に気をつけるべきポイント
つづいて下落相場で押し目買いの際に気をつけるべきポイントについてです
下落相場での押し目買いは、投資家にとって魅力的な機会を提供しますが、同時にリスクも伴います。下落相場では、価格が安くなっているため、投資家は価値ある銘柄を安価で購入できる可能性があります。しかし、価格がさらに下落するリスクも高いため、慎重な判断が求められます。以下に、押し目買いを行う際に気をつけるべきポイントをいくつか挙げます。
まず、市場全体の動向を理解することが重要です。株価が下落している原因を分析し、その原因が一時的なものなのか、それともより深刻な経済的問題に起因しているのかを考える必要があります。一時的な下落であれば押し目買いのチャンスかもしれませんが、経済全体の問題が背景にある場合はさらなる下落の可能性も考慮する必要があります。
次に、個々の銘柄のファンダメンタルズを分析することが重要です。業績、財務健全性、成長性など、銘柄固有の要因をしっかりと評価することで、その銘柄が本当に価値ある投資先であるかどうかを見極めることができます。安いからといってすぐに飛びつかず、しっかりとした根拠に基づいた判断を行うことが大切です。
最後に、ポートフォリオのリスク管理を忘れないようにしましょう。どんなに魅力的な投資機会であっても、全資産を一つの銘柄に投じるのは極めてリスキーです。分散投資を心がけ、自身のリスク許容度に合わせて投資を行うことが大切です。また、損切りのルールを設け、ポジションを取った後の市場の動きに応じて柔軟に対応できるようにしましょう。
押し目買いは魅力的な戦略ですが、慎重に行動し、十分な調査とリスク管理を行うことが成功の鍵となります。
個別株 と 投資信託 、どちらに投資したら良いの?
投資という世界は、実に多様な選択肢があり、それぞれに特徴やリスク、リターンが存在します。自分で投資先を決める個別株投資、市場全体に投資する指数連動型のETFや投資信託、専門家に運用を任せる運用型のETFや投資信託、そして株ではなくコモディティへの投資と、各選択肢を理解することが重要です。
個別株投資は、投資家が自ら企業を分析し、将来性が高いと判断した企業の株を購入する方法です。この方法の魅力は、自分の判断で大きなリターンを得る可能性がある点にあります。しかし、市場の変動や企業の業績に左右されやすく、高いリスクも伴います。
一方、指数連動型のETFや投資信託は、特定の指数に連動して動くため、市場全体の平均的なリターンを目指すことができます。これにより、個別株への投資よりも分散投資が容易になり、リスクを抑えながら投資が可能になります。
さらに、専門家に運用を任せる方式では、投資のプロが市場分析や銘柄選定を行い、投資家に代わって資産運用を行います。この方法では、投資知識が乏しい初心者でも専門家の知見を生かして投資を行うことができますが、運用手数料などのコストがかかる点を理解しておく必要があります。
最後に、コモディティへの投資は、金や石油などの物資に投資することで、株式市場とは異なるリスク分散を図ることができます。しかし、コモディティ価格は国際情勢や天候条件に大きく影響されるため、高いリスクを伴うことも覚えておくべきです。
投資方法を選択する際には、自分の投資目的、リスク許容度、投資期間などを考慮し、それぞれの方法の特徴を理解した上で決定することが重要です。また、多様な投資手法を組み合わせることで、リスクの分散とリターンの最適化を図ることも一つの戦略と言えるでしょう。
個人的に下落に備えて準備していること
個別株投資、ETF、投資信託を組み合わせてポートフォリオを組んでいます。
また、すべての資金を投資に回さず、個別株、ETFや投資信託、現金のバランスを意識してます。株価が下落傾向だったり、経済状況が不透明な場合には、現金比率を大きくするようにして、比較的株価が堅調に上がっている局面では現金比率を下げたりしてます。
情報収集も継続的に行ってます。有料の記事は全体を網羅しているので、日経新聞は毎日見てます。twitterは最新の情報を収集するため、個人投資家の意見を聞くために利用してます。
また、専門家の運営している投資信託の一部では、月1回 運用報告会を開催しているので、報告会に参加して専門家の考える現状や投資手法を学ぶ機会としてます。
まとめ
ニーサで最近投資を始められた方々は、初めての市場下落に遭遇するかもしれません。株価は上昇することもありますが、下落することもあるため、ポートフォリオを適切に保持し、資金を守るために準備することが重要です。